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ショートストラングルの戦略(3)

オプション取引
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ローリングの方法(3) セータ一定でローリングする

ショートストラングルの戦略(1)ではデルタ一定でのローリングについて、また、ショートストラングルの戦略(2)ではプレミアム一定でのローリングについて説明した。本稿では、セータ一定でのローリングについて説明する。データは全てシミュレーションによる理論計算とした。

ローリングの方法として、初回の取引はコールとプットのデルタの絶対値を0.05、0.1および0.15の3通りを設定し、合成ポジションの利益率が70%になったところで反対売買にて決済した。その後は、満期まで初回のセータと同程度のオプションを売り建て、ローリングを繰り返した。また、ローリングにより権利行使価格が、原資産価格の5,000円以内になった場合は、ローリングは終了とした。


■初回取引デルタ0.05
(初回)
2026年8月10日に日経225が67,000円の時に、以下の2026年9月限の日経225オプションを売り建て
① 権利行使価格77,500円のコールオプション1枚売り建て、プレミアム104円
② 権利行使価格56,000円のプットオプション1枚売り建て、プレミアム176円
売り建て時の①のセータは-7.76、②のセータは-11.12であった。

計算に用いたパラメーターと1週間毎の損益のグラフを以下に示した。

その後、満期までローリングを3回行った。以下はローリングのポジションと利益計算の詳細である。合計で418,000円の利益を得た。

(ローリング1回目のポジション)
2026年8月21日に、以下の日経225オプションを売り建て
① 権利行使価格76,000円のコールオプション1枚売り建て、プレミアム53円
② 権利行使価格58,000円のプットオプション1枚売り建て、プレミアム101円

(ローリング2回目のポジション)
2026年8月28日に、以下の日経225オプションを売り建て
① 権利行使価格74,500円のコールオプション1枚売り建て、プレミアム37円
② 権利行使価格59,500円のプットオプション1枚売り建て、プレミアム65円

(ローリング3回目のポジション)
2026年9月3日に、以下の日経225オプションを売り建て
① 権利行使価格73,000円のコールオプション1枚売り建て、プレミアム23円
② 権利行使価格61,000円のプットオプション1枚売り建て、プレミアム38円

1回目の利益:(104+176)×1,000×0.7=196,000円
2回目の利益:(53+101)×1,000×0.7=108,000円
3回目の利益:(37+65)×1,000×0.7=71,000円
4回目の利益:(23+38)×1,000×0.7=43,000円
合計利益:433,000+317,000+234,000=418,000円


■初回取引デルタ0.1
(初回)
2026年8月10日に日経225が67,000円の時に、以下の2026年9月限の日経225オプションを売り建て
① 権利行使価格75,000円のコールオプション1枚売り建て、プレミアム248円
② 権利行使価格59,000円のプットオプション1枚売り建て、プレミアム370円
売り建て時の①のセータは-14.21、②のセータは-17.86であった。

計算に用いたパラメーターと1週間毎の損益のグラフを以下に示した。

その後、満期までローリングを2回行った。以下はローリングのポジションと利益計算の詳細である。合計で729,000円の利益を得た。

(ローリング1回目のポジション)
2026年8月25日に、以下の日経225オプションを売り建て
① 権利行使価格74,000円のコールオプション1枚売り建て、プレミアム101円
② 権利行使価格60,500円のプットオプション1枚売り建て、プレミアム187円

(ローリング2回目のポジション)
2026年9月2日に、以下の日経225オプションを売り建て
① 権利行使価格72,500円のコールオプション1枚売り建て、プレミアム55円
② 権利行使価格61,500円のプットオプション1枚売り建て、プレミアム80円

1回目の利益:(248+370)×1,000×0.7=433,000円
2回目の利益:(101+187)×1,000×0.7=202,000円
3回目の利益:(55+80)×1,000×0.7=95,000円
合計利益:433,000+317,000+234,000=729,000円


■初回取引デルタ0.15
(初回)
2026年8月10日に日経225が67,000円の時に、以下の2026年9月限の日経225オプションを売り建て
① 権利行使価格73,500円のコールオプション1枚売り建て、プレミアム410円
② 権利行使価格60,500円のプットオプション1枚売り建て、プレミアム535円
売り建て時の①のセータは-19.33、②のセータは-22.06であった。

計算に用いたパラメーターと1週間毎の損益のグラフを以下に示した。

その後、満期までローリングを2回行った。以下はローリングのポジションと利益計算の詳細である。合計で958,000円の利益を得た。

(ローリング1回目のポジション)
2026年8月26日に、以下の日経225オプションを売り建て
① 権利行使価格72,500円のコールオプション1枚売り建て、プレミアム183円
② 権利行使価格61,500円のプットオプション1枚売り建て、プレミアム240円

1回目の利益:(410+535)×1,000×0.7=662,000円
2回目の利益:(183+240)×1,000×0.7=296,000円
合計利益:433,000+317,000+234,000=958,000円

■まとめ
初回取引デルタ0.15においても、ローリングすることができ、本稿のシミュレーションでは最大の利益を得た。また、デルタまたはプレミアム一定のローリングに比べて、ローリング時の権利行使価格が原資産価格に近づく速度が遅いため、損失のリスクは少ないと考えられる。さらに、セータ一定のため、原資産価格の変動が小さければ、収益の速度は比較的安定すると考えられ、収益計画は立てやすいと思われる。



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